Winner第43回広島広告企画制作賞 受賞作品
シリーズ・連合広告の部
金賞フラワーフェスティバルラッピング広告2021
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広告主/ 中国新聞社ほか連合広告 -
企画制作/ (株)電通西日本広島支社・(株)アンプ -
制作者/ 吉田一馬、松本千鶴、西本旭宏、渡辺 智基、片上久也、高原義明、村上竜生


審査総評 コロナ禍が続いている中でフラワーフェスティバルを告知した、新聞のラッピングという方式を活用した新聞連合広告である。
コロナ禍の社会での記事の見出しをコラージュ風に組み合わせ、花びらの形にデザインした秀逸なビジュアルが目を引く広告である。
「不安に包まれていたときも、広島はやさしさに包まれていました。」というコピーもコロナ禍での国際平和都市広島ならではのイメージをアピールし、フラワーフェスティバルという象徴的なイベントの表現としてふさわしいものである。
銀賞ウォンツ×中国新聞
健康サポート新聞
電波広告部門
ラジオCMの部
金賞該当なし
銀賞広島音遺産シリーズ
~広島に残しておきたい音~
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広告主/ (株)にしき堂 -
企画制作/ 広島エフエム放送(株)・(株)総合広告社 -
制作者/ 高野智之、大谷博国、近藤博樹、坂下拓也、石塚充、草田智、村本翔、三浦ひろみ
審査総評 今回は金賞に該当する作品はなかったものの、銀賞には昨年金賞を受賞した「広島音遺産シリーズ~広島に残しておきたい音」が選ばれた。
広島の貴重な魅力を「音のアーカイブ」として伝え、「広島の魅力を再発見するプロジェクト」として、2年目を迎えた格調高いラジオ広告である。
音声メディアとしてのラジオの特性を最大限活用した、ラジオ広告らしい作品である。
テレビCM 15秒の部
金賞カープコラボ篇、ひな祭り感がよぉ篇、 見守り篇、 設置篇、
ディティール篇、広島雛篇、デフォルメ篇、官女の中で誰が好き篇
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広告主/ (株)藤娘 -
企画制作/ (株)明宣社 -
制作者/ 河村充、橋本明典、柴田耕太郎、張弥綺、王丸嘉彬、松田伸宏
審査総評 ユーモアとウィットに溢れ、見るものを楽しませてくれるテレビCMである。
ひな人形を販売する広告主としての伝統的なイメージとのギャップを見事に作りだし、シリーズ展開を行っていることも評価できる。人形に本音を語らせるというアイデアは秀逸であり、現代的な広告表現と言える。
広告は、制作費の多寡によらず、アイデアと工夫でアピール力を発揮できることを教えてくれる、優れた15秒テレビCMである。
銀賞MAGROBO vs VUCA
予告篇、願書受付篇
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広告主/ 近畿大学工学部 -
企画制作/ (株)BBDO J WEST -
制作者/ 眞鍋海里、森下浩子、山本ヨシヒコ、大石政治、山下諒介、山下大輔、川角聡史、原賀俊輔、梶原伸博、峯野佑、井上サトコ、土井眞一、井手廣平、柴田耕太郎、向克明
テレビCM 30秒~180秒の部
金賞サクセスナイト 選別の達人篇
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広告主/ (株)サタケ -
企画制作/ (株)電通西日本広島支社 -
制作者/ 渡瀬元、澤本嘉光、小林信彦、八木敏幸、宝智陽志郎、山崎公彦、草刈枝里香、野田さやか、橋本申二、市川渉、島田健介、田岡政文、中野豊久、桑原雅志、勝瑞順一
審査総評 企業の持つ優れた選別の技術力を、ユーモラスなストーリーの中で表現した、物語性あふれるエンターテインメント性の高いテレビ広告である。
きわめて真面目で固いイメージの企業が、このようなユーモアあふれる広告を制作してオンエアしたことは注目に値する。何回見ても印象に残る優れたテレビCMである。
銀賞平安祭典葬儀啓発「道程」篇30秒
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広告主/ ユウベル(株) -
企画制作/ (株)中国四国博報堂 -
制作者/ 藤川頼信、今田和美、泊香澄、岸浩一郎、蛯原未帆、荒木梨沙、角田雅子、杉葉子
SP広告部門
①グラフィック1
平面印刷(ポスター、チラシ)の部
金賞「カープ餃子」誕生
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広告主/ 井辻食産(株) -
企画制作/ (株)電通西日本広島支社・(株)電通 -
制作者/ 吉田一馬、武藤新二、吉森太助、山口正人、松田智基


審査総評 「肉汁とカープ愛があふれ出す。」と言うキャッチコピーが効果的なグラフィック広告である。カープの赤が効果的にデザインされており、餃子のイラストとカープのCマークが見事に融合されたデザインとなっている。
「球団公認」というお墨付きは、カープファンに強くアピールするとともに、「一生に一度」をパロディ化した「一勝に一度」という表現や、「真っ赤なウソ」を「真っ赤なホント」と言い換えたコピーもユーモラスなイメージを演出している。
銀賞広島パルコ×松山市
「きゅんです。松山旅」
連貼ポスター(シリーズ)
③グラフィック3 平面特殊印刷
(DM、カレンダー、包装紙、パッケージ、紙袋、POPなど)の部
金賞修道中学校・修道高等学校
創立300周年事業
2021年度寄附金募集DM
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広告主/ 修道中学校・修道高等学校 -
企画制作/ (株)中本本店 LIGHTS LAB -
制作者/ 村上とよ、長濱義嗣、森下恒星、白瀬絵梨、酒松友昭


審査総評 広島では大変稀な300年の周年事業として制作されたグラフィック広告である。モノクロの写真も多く用いられており、長い伝統の学園であることもしっかりとアピールされている。
昨今のSNSでの「いいね反応」からもわかるように、広告でのキラーコンテンツともいえる「人の顔」をモチーフとして、多くの関係者が登場する表現は、寄付金募集という目的においてはたいへん効果的なビジュアルであると考えられる。
銀賞2022卓上カレンダー3種《サステナブルインパクト》
インターネット広告
インターネット広告
(メインサイト、キャンペーンサイト、バナー広告など)の部
金賞RING HIROSHIMA
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広告主/ 広島県商工労働局イノベーション推進チーム -
企画制作/ (株)第一エージェンシー -
制作者/ 宮川洋一、川口達也、ericca、井上拓、若狭健、東侑生、浅野紗妃、清水浩司、平谷尚子、丸山ちひろ、小林祐衣、星山雄史、日野浦弘樹、鈴木稔、今井恭子


審査総評 地方自治体らしからぬモダンでセンスの良い表現のインターネット広告である。
親近感のある現代的なイラストレーションを多用し、WEBサイトとしての分かりやすさと操作性に配慮した優れたキャンペーンサイトである。
「広島を舞台にさまざまな挑戦者が切磋琢磨する場所として、多岐にわたる顕在的・潜在的な社会課題を解決するためのプロジェクトを全国から募集し、実証実験にかかる費用を一部支援する」という、極めて現代的な試みを効果的にアピールしている。
銀賞インサツビトキャンペーン
ウェブ動画部門
ウェブ広告全般(ウェブ動画・サイネージ動画など)の部
金賞MAGROBO vs VUCA
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広告主/ 近畿大学工学部 -
企画制作/ (株)BBDO J WEST -
制作者/ 眞鍋海里、森下浩子、山本ヨシヒコ、大石政治、山下諒介、山下大輔、川角聡史、原賀俊輔、梶原伸博、峯野佑、井上サトコ、土井眞一、井出廣平、柴田耕太郎、向克明
審査総評 まるでSF映画のような出来栄えの動画広告で、CGのクオリティーが極めて高く、ドラマティックなストーリー展開にも優れたウェブ広告である。理系の大学ならではの先進イメージの構築に貢献している動画表現であると言える。また、ユーモアのセンスが背景として生かされていることも特徴の一つである。
銀賞ころころもみじ SNS動画
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広告主/ (株)やまだ屋 -
企画制作/ (株)みづま工房 -
制作者/ 山田陽子、宮本裕美、千代延義貴、髙橋由香
屋外広告
屋外広告
(看板、ディスプレイ、ビジョン)の部
金賞シャッターアート・ミュージアム
夜と朝、シャレオが美術館に
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広告主/ 公益財団法人泉美術館、公益財団法人ウッドワン美術館、海の見える杜美術館、公益財団法人奥田元宋・小由女美術館、広島市現代美術館、公益財団法人ひろしま美術館 -
企画制作/ (株)みづま工房 -
制作者/ 烏田泰史、岩本史緒、西瑛里菜、佐々木大輔


審査総評 広島県内の6つの美術館がコラボして実現した、社会性に富む注目度の高い屋外広告である。「シャッターアートミュージアム」という発想が秀逸であり、そのコンセプトを広島市中心部のシャレオで実現したことが素晴らしい。店舗の開店前と閉店後はやや殺風景となるシャレオの朝晩のイメージを変えることに貢献できた、優れた屋外広告である。
銀賞段ボールデザインのラッピング電車が 広島の街を走る
審査員特別賞スラィリーカート
審査総評


広島経済大学 教授
メディアビジネス学部長
北野 尚人
第43回広島広告企画制作賞は、2022年4月20日に中国新聞社において審査会を行った。今回の応募総数は134作品で、内訳は、新聞・雑誌広告が29作品、電波広告が42作品、SP・WEB・屋外広告が63作品で、いずれも制作者の熱意と工夫が感じられる作品であった。
本年度は、審査委員の数を前年までの3名から5名に増やし、様々な角度から審査を行った。特別審査員として東京で現役のクリエイターとして活躍されている河西氏をお招きし、的確なご指摘を頂いた。
今回の作品群は、一昨年からのコロナ禍の中で制作されたことが、多くの広告のベースとして感じられた。コロナ禍のネガティブな社会状況の中で、ユーモアの力で注目を集め、世の中を元気にしたいというクリエイターの意識を垣間見ることができた。また、本年度の広告作品は、デジタルの技術力を活用した表現も散見された。表現のテクノロジーも世の中に明るさを提供する大きな要素であることを感じさせられた。
更に、以前から指摘されていた「インターネットを活用した広告」に関しては、インターネット広告部門とウェブ動画部門の2部門に分けて審査を行った。インターネット広告部門では、メインサイト、キャンペーンサイト、バナー広告などを、ウェブ動画部門では、ウェブ動画やサイネージ動画などを審査した。インターネットを活用した広告の審査に関しては、広島広告協会として新しいステージに入った記念すべき年となった。
審査総評 創業100周年の記念広告として出稿された、新聞15段の全面広告である。坊主頭の少年の笑顔が最高のアイキャッチとなっており、「ぶち 幸せじゃ」という広島弁のキャッチコピーも効果的な役割を果たしている。
テレビ広告との連携も行われている広告表現で、新聞広告は動画の一場面を切り取ったもので、ビジュアルの下の文字によるメッセージが新聞広告ならではの読ませる効果を発揮している。更に、少年の写真と文字のレイアウトにもデザイン的な工夫がされており、目に留まる広告となっている