Winner第42回広島広告企画制作賞 受賞作品
新聞・雑誌広告部門
単発広告の部
金賞薩摩川内鰻10周年記念広告
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広告主/ (株)薩摩川内鰻 -
企画制作/ (株)中国新聞アド -
制作者/ 檜垣和男、清水清春、桒田成史、荒巻浩志、三藤麻代
銀賞STAY HOME
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広告主/ (株)福屋 -
企画制作/ (株)みづま工房 -
制作者/ 新庄谷隆、山竹善樹、吉川俊治、増原快
シリーズ・連合広告の部
金賞「中国新聞紙面でエールを送ろう」企画
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広告主/ 協賛各社88社 -
企画制作/ (株)中国新聞社 -
制作者/ 見正伸也、中村良、小村佑太
審査講評 コロナ禍の時期ならではの新聞連合広告である。
新型コロナウイルスと最前線で戦って頂いている広島県内の医療関係者に向けてのエールを、協賛各社88社の協力を得てビジュアル化した30段の新聞広告である。白いメガホンを花瓶にみたてて感謝の花束を生けた、非常に美しく社会性の高い広告作品である。更に、ソーシャルディスタンスを意識して、2メートル離れて見ると「感謝とエールを贈ります」という文字が浮かびあがるというアイデアも秀逸である。
銀賞Wants・中国新聞社「健康サポート新聞」
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広告主/ (株)ツルハグループドラッグ&ファーマシー西日本/(株)中国新聞社 -
企画制作/ (株)中国四国博報堂 -
制作者/ 内有里奈、兵藤世、山本勇貴、濱中千尋、八畝田舞、坂田直弥
電波広告部門
ラジオCMの部
金賞広島音遺産シリーズ
~広島に残しておきたい音~
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広告主/ (株)にしき堂 -
企画制作/ 広島エフエム放送(株) (株)総合広告社 -
制作者/ 高野智之、大谷博国、近藤博樹、坂下拓也、石塚充、草田智、村本翔、三浦ひろみ
審査講評 文化の香りのする非常に格調の高いラジオのシリーズCMである。 広島の貴重な魅力を「音のアーカイブ」として伝えることによって、「広島の魅力を再発見するプロジェクト」として、見事に機能しているラジオ広告である。 復旧した芸備線、被爆電車、マツダ車のエンジン音、世界平和記念聖堂の「平和の鐘」の音、不動院の重要文化財の銅製梵鐘の音と、それぞれのテーマの社会性が高く、 自然・文化・生活・企業など多岐に渡たり、聴取者の耳を楽しませ毎回感銘を与える表現となっている。「広島音遺産」というネーミングも秀逸である。
銀賞HOME IS 家とは、暮らしとは
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広告主/ 創建ホーム(株) -
企画制作/ TRADEMARK INC. -
制作者/ 山本慎、西田智、長井謙、坂本陽一、溝口圭介、牧瀬和人、君﨑滋、森本久美子、佐藤早陽花、朝陽里人
テレビCM 15秒の部
金賞宮島水族館ブランドCM
瀬戸内ラグジュアリー篇
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広告主/ 廿日市市 -
企画制作/ (株)中国四国博報堂 -
制作者/ 藤川頼信、玉井洋行、本田克哉、岡野翔太朗、雨森保樹、竹下公明、牧野正文、佐藤光平、安木寛剛、飯塚泰雄、酒井啓光、河野梨沙
審査講評 一目見て楽しい雰囲気に溢れ、何度も見たくなるテレビCMである。
宮島水族館の魚を始めとする水族たちの魅力的な動きを、リズミカルかつコミカルに描写している。宮島水族館に「行ってみたい」、それぞれの水槽を「見てみたい」と視聴者に思わせる表現となっている。また、画像処理の技術も見事で、ワクワク感を与えてくれる優れた15秒テレビCMである。
銀賞県外メディアを活用した観光誘客促進
(広島ファミリー篇、広島シニア篇)
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広告主/ 一般社団法人山口県観光連盟 -
企画制作/ (株)JR西日本コミュニケーションズ中国支店 -
制作者/ 高野剛、浜安修、永田豊、田村公典、田中明尚
審査員特別賞流川ココぁ安心応援キャンペーン
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広告主/ キリンビール(株)広島支店 -
企画制作/ (株)電通西日本広島支社 -
制作者/ 吉田一馬、宮川博至、奥野友輝、亀井義紀、太刀掛進、桝宮公平、セトタカアキ、溝口圭介、SATOSHI、檜垣和男、中本誠、松田智基
PR特別賞#輪になれ広島
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広告主/ #輪になれ広島実行委員会 -
企画制作/ (株)中国新聞社、(株)中国四国博報堂、
(株)中国新聞アド、(株)電通西日本広島支社 -
制作者/ #輪になれ広島実行委員会
テレビCM 30秒~180秒の部
金賞企業広告「引継ぎ」篇
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広告主/ (株)広島マツダ -
企画制作/ (株)電通西日本広島支社 -
制作者/ 吉田一馬、宮川博至、奥野友輝、亀井義紀、太刀掛進、桝宮公平、金由梨、セトタカアキ、溝口圭介、石田剛太、中川晴樹、小早川大貴、丸本嘉則
審査講評 お客様の引継ぎを、クルマの視点とヒトの視点から見事に描いた長尺のテレビCMで優れた企業広告となっている。
長く時間を共にした車から新しい車へ、ベテランのセールスマンから若いセールスマンへとしっかり引継ぎが行われる広島マツダの社風を、物語として丁寧に描いている。
「人生と共に走る一台を。」というコンセプトが、的確に表現されている企業広告である。また、そもそも社員のために制作したブランドムービーが、長尺にも関わらず地上波のCMとしてオンエアされたのも極めて現代的である。
銀賞「軽に恋しちゃダメですか?」
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広告主/ (株)サコダ車輛 -
企画制作/ (株)明宣社 -
制作者/ 橋本明典、吉崎奨、ささきあゆむ、二木風香、田井俊輔、村地秀樹、小島卓、田浦咲子、秋山大輔
アニメ技術賞夢中に幸せ、府中町
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広告主/ 広島県安芸郡府中町 -
企画制作/ (株)明宣社 -
制作者/ 橋本明典、吉崎奨、梶原伸博、松田伸宏、木原修
SP広告部門
①グラフィック1
平面印刷(ポスター、チラシ)の部
金賞SUPER COOL PALM REST 松
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広告主/ 松葉製作所 -
企画制作/ (有)ペンギングラフィックス -
制作者/ 中村和人、中村富子、粟根靖雄
審査講評 「クールジャパン」を強くイメージさせる優れたグラフィック広告である。 世界的に人気のあるキーボードHHKBのパームレストと日本の美意識の粋である「盆栽」を組み合わせた発想は素晴らしい。 具体的には、商品の特徴である「持ち運びやすさ」と「パームレストとして使える」というポイントを2部構成で表現しており、アイキャッチ力の強い松の盆栽をキービジュアルとして使用することで、ポスターとしての連続性を担保している。
銀賞ソシオ大手町〈T-SQUARE〉
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広告主/ (株)GAパートナーズ -
企画制作/ (株)洋光 -
制作者/ 石井大吾、西村栄治、西和幸、鍛島啓典、花田ケンイチ
②グラフィック2 平面ページ印刷
(パンフ、冊子、刊行物、
ページ建てチラシ)の部
金賞太陽と星
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広告主/ サンスター(株) -
企画制作/ 株式会社中本本店LIGHTS LAB -
制作者/ 梶谷剛彦、森元賢司、加藤祐子、野村朱里、柏原まりえ、前田憲明、堀部浩義、大西理江子
審査講評 企業名である「サン」と「スター」をモチーフとした、非常にクオリティーの高い刊行物である。
サンスターと顧客とのコミュニケーション・ツールとして定期的に刊行されている広報誌のスタイルで、自社の広告的な要素は一切排除されているところが潔いグラフィックとなっている。
人生百年時代と言われる中で、心身ともに豊かに健康に暮らすことがテーマとなる中、からだへの入り口である口を通じて心身全体の健康を支えたいと考えるサンスターの思いを、非常にアーティスティックなデザインと編集によってシリーズ化している作品である。
銀賞山根木材110年史
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広告主/ ヤマネホールディングス(株) -
企画制作/ (有)ペンギングラフィックス -
制作者/ 中村和人、徳山典子、桐田和雄、中村富子、谷麻美、壷倉俊介、岡田宏隆、岡野翔太、中島彩貴、甲斐菜子
③グラフィック3 平面特殊印刷
(DM、カレンダー、包装紙など)の部
金賞広島女学院中学高等学校
なりきりすごろく
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広告主/ 広島女学院中学高等学校 -
企画制作/ (株)中本本店 LIGHTS LAB -
制作者/ 三瀬純也、野村朱里、為数周吾
審査講評 一目見て楽しさが伝わってくる、ターゲットの意識を十分考慮したノベルティである。
小学校3年生から6年生をターゲットとして作成され、オープンキャンパスや校外イベント時に配布されるノベルティとして、創意工夫に満ちた構成となっている。
「すごろく」というスタイルで、楽しく学びながら学校のことをよく知ってもらえる内容である。また、すごろくに二次元コードを配し、学校案内や学校Webサイトに誘導する仕組みも包含し、より深い興味と関心の喚起へ結びつける事も配慮されている。
銀賞緑の伝言「Green Greeting Card」
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広告主/ (株)中国新聞社 -
企画制作/ (株)中国四国博報堂/(有)ペンギングラフィックス -
制作者/ 瀬尾篤史、山本勇貴、鈴木肇、中村和人、角田雅子、迫文雄、谷麻美、堀口力
④グラフィック4 立体特殊印刷
(パッケージ、紙袋、POPなど)の部
金賞うちおこBOX(お好み焼き専用
エコなテイクアウト容器)
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広告主/ うちおこプロジェクト実行委員会 -
企画制作/ (株)第一エージェンシー(うちおこプロジェクト実行委員会) -
制作者/ 三島徹、前迫啓佑、長浜辰徳、前田克也、宮川洋一、カミガキヒロフミ、杉葉子
審査講評 コロナ禍で苦労しているお好み焼き店を支援するプロジェクトとして無償配布した、エコ素材でできたテイクアウト容器のパッケージデザインである。
立体特殊印刷の作品を通じて、エコロジーと新型コロナ対策というふたつの大きな社会テーマに対して応えている点は高く評価できる。
更に、このBOXを利用可能な店舗も特設サイトで告知し、独自のマップシステムでお店の所在地を表示することで、「お好み焼き文化」の支援も行っている、非常に社会性の高い試みである。
銀賞やまだ屋宮島本店 限定包装紙
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広告主/ (株)やまだ屋 -
企画制作/ (有)ペンギングラフィックス/(株)紙販 -
制作者/ 中村和人、西崎富雄、谷麻美
インターネット広告
インターネット広告
(メインサイト、キャンペーンサイト、バナー広告など)の部
金賞被爆樹木めぐりアプリ「緑の博物館」
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広告主/ (株)中国新聞社 -
企画制作/ (株)中国四国博報堂 -
制作者/ 瀬尾篤史、山本勇貴、鈴木肇、平山裕也、堀口力、中村和人、谷麻美、角田雅子、迫文雄、Rachel Nicholson、Judith Cotelle、北䑓如法、島崎典和、渡邉康晴、望月伸夫、杉葉子、Xiaoming Liang、ボンド・ナカオ
審査講評 「緑の伝言」は当広島広告企画制作賞を始め、数々の広告賞に輝いている優れた広告作品である。今回は、コロナ禍で観光庁が公募した「誘客多角化等のための魅力的な滞在コンテンツ造成実証事業」に採択された「緑の博物館」という新しい試みである。
音声ガイドを手にしながらリアルに博物館を回るように、広島の街を歩きながら被爆樹の解説を聞きながら巡ることができるアプリとなっている。インターフェースのデザインの美しさに加えて、ナビゲーション機能の扱いやすさ、ポストカードがもらえるスタンプラリーとの連動など、バーチャルとリアルの連動性にも配慮がされている。
尚、多言語対応として、日本語に加えて英語とフランス語、更には「広島弁」でも楽しむことができる点も優れている。
銀賞中国電力
「スポ夏の思い出プロジェクト」
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広告主/ 中国電力(株) -
企画制作/ (株)電通西日本広島支社 -
制作者/ 吉田一馬、下井田ススム、中本誠、屋形英貴、竹下香織、大窪シゲキ、山本将輝、小竹彩花、安広修平、坂本義行、坂下拓也、久保満枝、松田智基
アイデア賞三島食品 ゆかり
ふりかけ4姉妹メーカー
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広告主/ 三島食品(株) -
企画制作/ (株)電通西日本広島支社 -
制作者/ 瀬川浩樹、良知耕平、高橋万実子、桑島彩花、大崎祐宣、渡瀬元
表現賞つくる人を、育てる。
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広告主/ 広島工業大学 -
企画制作/ (株)中国四国博報堂 -
制作者/ 我那覇健一、久保雄司、高橋知裕、塩見雛子、児玉仁美、大野方裕
屋外広告
(看板、ディスプレイ、ビジョン)の部
金賞JR広島駅南口工事用仮囲い装飾
魅せる仮囲い第一弾
「ヒロシマ・プライド」
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広告主/ 西日本旅客鉄道(株)広島支社 -
企画制作/ (株)JR西日本コミュニケーションズ中国支店/
(株)中本本店LIGHTS LAB -
制作者/ 河野健太、梶谷剛彦、野村朱里、加藤祐子、吉井大持
審査講評 2025年の春まで広島駅南口を覆う、非常にスケールが大きく社会性の高い工事用仮囲い装飾「HIROSHIMA CONNECTING WALL」の第1弾である。
コロナ禍や多発する自然災害という厳しい時期だからこそ、被爆後75年の歴史を振り返り、広島を築いてきた先人たちの努力や知恵を知ることで、未来を生きていくためのヒントを得たいというコンセプトで制作されている。
高さ2.7メートル、全長約110メートルの大型装飾は迫力満点で、内容的にも多くの人々の目に触れた優れた広告作品である。
銀賞ふくろまちWall Park
ーつながるHiroshimaー
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広告主/ NTT西日本広島支店/NTTアーバンソリューションズ -
企画制作/ (株)広告通信社 -
制作者/ 松岡弘樹、蔵道千寛、カミガキヒロフミ、杉葉子、上本達也、國吉厚志、河野謙二、田原慎太郎
表現賞イケダトウカって何?
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広告主/ 池田糖化工業(株) -
企画制作/ (株)キョウエイアドインターナショナル -
制作者/ 坂本陽一、出口さゆり、森田貴史、高村亮也、上田美由紀
シネアド(映画館でのCM)として、福山コロナシネマワールドで上映
審査総評
第42回広島広告企画制作賞は、2021年3月26日から4月8日まで作品募集をおこない、応募総数は189作品であった。これは、昨年、一昨年を上回る応募状況で、広告主と制作者の皆様の熱意を感じさせる結果となった。
審査は3人の審査員が大変悩みながら、時には議論をしながら行った。そして、金賞と銀賞以外で審査員がどうしても表彰したい特別賞が多かったのも今年の特徴である。
今回の作品は、言うまでもなく昨年からのコロナ禍の中で制作されたことが最大の特徴といえる。コロナ禍という未曽有の社会状況の中で、世の中に勇気を与えるという広告の大きな役割を再認識させてくれた作品が多くみられたのも、審査員として感銘を受けたポイントである。
また、広告は「時代や社会を映す鏡」であるとの格言どおり、社会性の高い作品が散見されたのも特徴の一つである。世の中全体でのSDGs的な価値観やコロナ禍によってダメージを受けた人々への配慮といった視点を大切にした表現も多くみられた。
更に、最近益々存在感をアップさせているインターネット広告部門に関しては、昨年から継続している傾向として、動画表現の手段としてのショートムービー型やYouTube連動型のものと、双方向のWebの仕組みを重視したサイトに分化する傾向が見られる。今後の審査の方法に関しては、広島広告協会としての再検討が必要な状況となっている。
審査講評 10周年記念広告として、30段という大スペースを活用した注目度の高い新聞広告である。ホワイトスペースを贅沢に使うことによって目を引き、鰻のシルエットにレイアウトされた文字に注目させる工夫のある、新聞広告らしい広告表現である。
備後漬物という企業名と薩摩川内鰻という、一見関係のなさそうな事柄を10年来の歴史を紹介しながら解説している。一行当たりの文字数を新聞記事一段のボリュームに合わせることによって、読者に記事のように読んでもらいやすい工夫もされている。